ビブリオバトル

 
 好きな本を情熱を持って語る というのが、戦略として有利とは思えませんでした。
 かといって、一発ネタの本でもダメです。
 5分も持たないし、ネタを割ってしまうと、その場でウケはとれても、読んで欲しいと思わせることは出来ない。
 
 マーヴルには、「ホワッツイフ」という仮定世界のシリーズがあります。その中には、「もし、パニッシャーの奥さんや子供の死因がヒーローだったら?」とか「もし、日本に落ちた原爆がハルク型ガンマ線を出すタイプだったら?」とかがあります。
 ここら辺を検討してみましたが、やはり上記のような欠点があります。
 
 そこで、「進化」がテーマだというところに注目して、もう一度 再検討してみました。
 そのものずばりなアメコミがあるのを思い出しました。
 『2001年宇宙の旅』。
 アメコミの神様、キングとあだ名されるジャック・カービーが手がけた本です。
 

ビブリオバトル

 SFセミナーの企画である「ビブリオバトル」に参加してきました。
 結果は、5人中2位。
 いろいろ飛び道具を用意する方が多い中、唯一 正統派「進化」でバトった・・・と、友達が言ってました。
 
 ここで、試合までの経緯を振り返り、検討してみましょう。
 
 お話を受けたのは、ガンダムAGEの感想を述べている最中でしたから、かなり最近のお話です。
 ぎりぎりだった と、いって良いでしょう。
 しかしながら、興味はありましたので、お話をお受けしました。
 早速、ルールが掲載されているサイトを確認したのですが、動画が1本しか見つからず、ニュアンスというか雰囲気のようなものがつかめませんでした。
 「ルール」を読むと、読みたいと思わせた者が勝ち! とありますので、ここをどう抑えていくかが重要と考えました。
 
 最初に考えたのは・・・『サターン・デッドヒート』なのですが、観客が私をご存知であれば問題ないのですが、実際にはえんじと言えば・・・、と認識される方が少ないであろうことと、本当に好きな本を紹介してビリだったりしたら立ち直れないので、早々に断念しました。
 
 次に考えたのが『SF新世紀レンズマン』です。
 ノベライズは、オリジナルに比べて、1段落ちる と、私は考えているのですが、逆にノベライズと言うだけで見逃されている傑作があるので、そこをつくのは意外性もあって良いように思えました(逆に、原作の方が埋もれてしまっているケースもあります。黒丸尚文体全開の『ダイ・ハード』は、今考えてみるとありえたかも。)。
 著者は、脚本を手がけた吉川惣司氏(監督作品 多数)。
 ちょうどゴールデンウィークに吉川監督作品が上映されたり、トークショウもあると聞いていたので、念頭にあったのです。
 吉川監督作で有名なのは、『ルパン対複製人間』でしょうか。後半、ルパンは脳をスキャニングされ、白痴かもしくは神に近い人間であると示唆されます。こういったところに監督のSF的センスを感じていました。
 アニメ、レンズマンも、興行的には失敗したものの、序盤 キムが飛び立つシーンの動画など伝説的な作画シーンがあったり、川尻監督作品であるなど、マニアココロをくすぐる要素がたくさんあります。
 
 そんなわけで、SFアニメ史的には重要ですし、「思考」という映像では描ききれない部分が、小説では非常にうまく描かれているので、おいしいので、行けるのではないかと考えました。
 もう少しくわえると『かぼちゃワイン』の人がテレビ版をコミカライズしていたり、グリーンランタン(最近、映画になりました。魔法系、科学系とゴールドエイジ、シルバーエイジの問題で15分は説明が要ります)のパクリパクられ問題とかありますので、話題は豊富でした。
 
 ただ。
 それだけに、何を話したいのか、散漫になるのではないかという不安がありました。
 
 
 そこで、クッキングタイマーを用意して、風呂場で試してみました。
 結果。
 5分ですと、微妙な内容でした。
 歴史的意義を語ってしまいがちで、それも話したいという欲求はありますが、聞き手の興味を読書意欲につなげられるかというと、疑問で、戦略としてはありえないのです。
 
 そこで、『戦闘マシーンソロ』『セルフ』などを検討してみました。
 前者は、新潮文庫から出ていたSFで映画にもなったのですが、あまり本作を取り上げている人を見たことがありません。こじまさん、u−ki総統が喜んでるのを見たくらいでしょうか。つまり、B級テイストでありながらも、着眼点がよかったり、ディティールがハイレベルであるのですが、なかなか「良さ」の説明が難しそうです。
 一方の『セルフ』は?
 これは、女性とのつきあいが途切れることがなかったため、オナニーをしたことがなかったイケメンが、オナニーを覚えようと四苦八苦するコメディ。漫画です。全4巻。オナニーの師匠を見つけた主人公は修行に励むのですが、3巻目で、その師匠から「オナニーに向いていない」と破門を言い渡されるのです。実は、主人公は一般男性の10倍の精子を持つミュータントで、それを本能的に察知した女性にもてていた という事実が明らかになるのです。
 これも、面白いと思ったのです。
 ですが、SF的展開をあかしてしまうと、「読みたい」という意欲につなげられません。 
 
 かといって、この部分を封印しますと、進化テーマから離れてしまいます。
 ビブリオバトル向きではないのです。
 ここで、行き詰まってしまったのですが・・・

謎の物語

 息子をオタクには育てない! と豪語してた人がおりましたが、クリスマスに生まれたばかりなのに、もう「りゅうじんまぶやー」としゃべったとか。
 おお・・・。
 それは、手遅れですぜ、旦那・・・。
 
 
 あと。
 週末のSFファン交流会。
 バンドデシネ特集だったはずが、ここに来て、メビウスの訃報。追悼特集になりそう・・・。
 新聞を読まなくなって久しいのですが、訃報の記事は載ったのでしょうか。
 
 ファン交流会にはBDくんも来るのかな。
 来ても、判別できないかもですが。
 BDくんといえば、これには笑ってしまいました。

@BD_kun: あんな卑猥なのと一緒にしないで欲しいベデ〜! RT @genbarakakariya: バンドデシネ研究会のベデくんと、京都国際マンガミュージアムのマミューさんは、口調が似ている!!

 マミューさんというのを、その瞬間まで知らなかったのですが、そういわれると確かに下品・・・?
Twitter. It's what's happening.
 
 さて、他のものも読んだりしながら(『一般論2.0』『南極点のピアピア動画』など)、ちまちま読んでおります『謎の物語』。
 最後に入ってるのは、ブッツァーティの「七階」。
 えー、これもリドル・ストーリーに入れるの? というのよりも、これも北村薫のアンソロジーで読んだことがあります。の方に驚きがあります。
 やはり、相関関係にあるのですなあ。

謎のギャラリー―こわい部屋 (新潮文庫)

謎のギャラリー―こわい部屋 (新潮文庫)

 これを、パコ・ロカの『皺』とセットで読むと、楽しいかもしれませんぞ。
 
 ブッツァーティは『神を見た犬』の人だったのですが、これも気がつきませんでした。
 や、それにしてもひどい話。
 入院中の人には、とても見せられません。
 
 「七階」というのは、病院の階のこと。
 やーな、感じの話です。

シャーロック・ホームズ

 以前、北原氏にお会いしたときは、まだ『ミルキィホームズ』、見てなかったはずなのに、いつの間に・・・(ミステリマガジン参照)。
 
 先日。
 堺氏がキム・ニューマンのホームズものを買ったよ! というので、おお、では、翻訳するんですね?
 といったら、それは他に詳しい人がいるから。
 じゃ、エクストラオーディナリージェントルメンを訳すんですね? といったら、ムーア物件は柳下さん担当だから。
 じゃあ、じゃあ、ワイルド・カードを訳すんですよねっ?
 といったら、売れなくて中断したモノの続きは出ないよ。
 
 と。
 ぽぽぽぽぽーん。
 
 週末、テレビでロバート・ダウニー・ジュニア版のホームズをやります。ホームズがちゃんと、ディアストーカーをかぶってなくて、弓でヴァイオリンを弾かずに、指でつま弾いたりと。結構、細かく、聖典を抑えてきてる名作。大好きです。
 見てない人はこの機会に。
 音楽も大好き!
 
 でも、吹替が変わるのですよー。
 えー。
 まえのDVDので良かったのに・・・。
 録画保存物件も増えてしまうので、困ってしまう。
 
 予告編見た感じでは、結構、違和感が・・・。
 いや! 正統派豪華声優陣なのですけどね!!
 あと、大塚さんが3人も。

CD

Greatest Video Game Music

Greatest Video Game Music

 お気に入り。
 作業中に聞くと大変、作業がはかどります。

リドル・ストーリー

 一方で、リドル・ストーリーを追うというソーシャル・ゲームみたいなものにはまっております。
 
 北村薫の本は、これでした。

謎のギャラリー―名作博本館 (新潮文庫)

謎のギャラリー―名作博本館 (新潮文庫)

 これの第1章がまるまるリドル・ストーリーに当てられています。
 で、実際にここで紹介された話の一部が続刊のアンソロジーに含まれているわけです。
 この本自体は、いろいろな名作を紹介する本です。
 
 で、購入した
山口雅也の本格ミステリ・アンソロジー (角川文庫)

山口雅也の本格ミステリ・アンソロジー (角川文庫)

ですが、こちらも1章使って、リドル・ストーリーを選んでいます。
 中身はなんと「女か虎か」「三日月刀の促進士」「謎のカード」「謎のカード事件」「最後の答」の5本。
 わーん。
 こないだ買った本に入ってないのが、2本しかないよー。
 
 がくり。
 
 ところで、新書版の方には木々高太郎新月」が収録されていますが、これにも続編があります。
 創元の全集に入っているので、買うことにしました。
 いいんです! 前から気になってたんだから!
 
 ふう、やれやれ・・・。
ミステリマガジン 2012年 04月号 [雑誌]

ミステリマガジン 2012年 04月号 [雑誌]

 落ち着いたところで、手に取ったミステリマガジンに驚愕。
 アブラハム・ネイサン・ジュニア著、翻訳 山口雅也「謎の連続殺人鬼<謎々(リドル)>」というのが、載ってる。
 なになに・・・。
 本来は単独作品の予定だったのが、連作に切り換えられたため、本作が2本目となる・・・。
 ちゅうことは、前作があるのか!
 
 「異版 女か虎か」アブラハム・ネイサン 山口雅也/訳
 
 これか!
 まだ、読んでないのですが、どちらも山口氏の創作だと思います。
 ネイサンなんぞという作家はいないのでしょう。
 今回の、謎の連続殺人は、上にあげた北村薫の本でも紹介されていたもので、奇妙な男に、一日のうちに何度もあい、その度に「真実と嘘、どちらがいい?」などと謎々を持ちかけられるというお話。
 ・・・なのでしょう、多分!
 はて。
 リドラーの元ネタかしら。
 
 うう。
 しかし、連載か・・・。
 本になるまで待つか。
 楽しい本になりそうです。
 
 この流れだと、韓国の大学教授が書いた本の翻訳ということで、柳生モノのリドル・ストーリーが出てこないと、嘘ですよネッ! 期待してます!!
  

ゲーミフィケーション

 最近、ゲーミフィケーションについて調べております。

ソーシャルゲームはなぜハマるのか ゲーミフィケーションが変える顧客満足

ソーシャルゲームはなぜハマるのか ゲーミフィケーションが変える顧客満足

幸せな未来は「ゲーム」が創る

幸せな未来は「ゲーム」が創る

 ここら辺が有名どころかと。
 NHKの番組や、「文化系トークラジオLife」などでも特集があり、特に後者は米光氏も出てます。
 もひとつは、
モバイルSNSゲームが儲かる本当の理由。かーずSPはなぜ15万もつぎ込んだのか? - Togetter
が、たいへん参考になりました。
 
 私は、SNS系のゲームや、モバイルのゲーム、MMORPGなどはまったくやらないのですが、それは「終わらないゲーム」に参加したくないからです。
 シリーズものを追うという読書もこれに似たところがあって、それでしか得られない楽しみもあるのでしょうが、出来るだけ近づかないようにしています。
 なので。
 自分では、まったくソーシャルゲームにはまることがないので、ようやく納得がいきました(理解ではなくて)。