ゲーム性 あるいはゲームと物語と
SFファン交流会のあとの2次会で、ぷよぷよの米光一成氏とお話する機会に恵まれました。
あんまり嬉しかったのでその場で調子に乗って、私の彼女を自慢したら、店内が騒然とした… というのは別のお話。
『ハーモニー』ヒロインの名前の元ネタとかいろいろ話したのですが、聞きたかったのは、物語とゲームの融合がどう進んでいるかという話。
「物語を表現するゲームというと、ときメモとか『ガンパレード・マーチ』、『街』。最近では『アマガミ』みたいなボードゲームっぽいものと融合したものまであります。ボードゲームにはクニティアの『ロード・オブ・ザ・リング』みたいなカードを使ってみんなで物語を構築するというスタイルのもあります。これは日本独特の現象でしょうか。海外では今、どうなっているのでしょう」
こんなことを聞きました。
これに対する米光氏の答えは
1)アメリカではGTAスタイルが一般的。日本ほど多様な形で物語を提供しない。
2)日本に様々なスタイルがあるのは、ドラクエや、特に、ほとんどプレイヤーが話に関与できないFFなどの一連の大作が流行したことに由来するのではないか。物語だけ楽しみたい、物語そのものをいじりたいというカウンターとして現れ、定着していったのではないか。
といったものでした。
ふむん。
ところで、そのGTAが、いまどうなってるかというと物語をより深める という方向へ進んでるそうな。
最新作の主人公はユーゴスラビア難民。
その素性からアンダーグラウンドで行動するようになるのですが、他にも難民がいてそのコミュニティがあり…といったものは、ゲームの脚本としては破格の投資を行い、ハリウッドの腕利き脚本家を投入して実現したもの。すごみ深みおもしろみという点で、他とは格の違う大傑作になっている。
…という、説明をしたのが宇多丸氏。
公共電波で『ヘルボーイ2』をベタほめし、『ウォッチメン』の原作について、延々語ったという異色のラッパー。
へんなの。
今度、柳下毅一郎とアラン・ムーア『フロムヘル』についてのトークショウをするそうで、ぜひぜひ聞いてみたいのですが、そのトークショウはあっという間に満員になってしまったのです。
なんてこったい。
納得出来ん。
その席で話を、ほんとに聞きたいのは、私の方です。座るのは私であるべきなのです。
と、思ったら翻訳者本人から
言わなくても買ってくれる人でなくて、普段手に取ることがない人にアピールすることが大事
と言われて、それはそうだよねー と納得していまいました。
もちろん、聞きたいのですけどもッ!
ねえ。