いろいろネタバレ テッド・チャン

 そういえば、タイってこの前、クーデタがあったばかりなんでした。なんとなく早川epiでタイものがありそうな雰囲気だったんですが、ないみたい。
 
 SFマガジンに載ってたテッド・チャンの超々短編を読む。
 うむー。さすがの切れ味と思う一方で既読感もあり。
 
 その既読感の理由をリストにします。
 よって、以下、ネタバレあります。


 ボタンを押そうとすると押す前に光るという、ただ、それだけの装置が発売されてしまう。そして・・・
 というワン・アイディアが、この話。でも、どこからどうみてもテッド・チャン
 似たようなものをいくつか連想してしまって、それが既読感につながるのですが、それは何かを指摘すると、

 セックスの快感を得られる装置が発売され社会が変革する星新一の短編。
 自殺者がどんどん増えてしまう世界で、原因究明に乗り出した男が、パラレルワールドの存在を実感できたことで原因に気付くラリー・ニーヴンの短編。
 幸運を測り、消費する世界で、自殺に挑んだ男の悲喜劇を描く草上 仁の短編。
 全世界の人間が未来を見てしまい、誰もが運命を悟ったイーガンの短編とソウヤーの長編。
 
 こういったものを思い出しました。
 
 これを似てると思うかどうかはまたひとそれぞれでしょうが、私には仲間に見えました。そして、どれもが皮肉な結末を迎えています。
 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』はそれでいて、ラストで提示するものが真逆になっていますが、これはきっと作者がどれを信じてるかではなくて、どういうマーケットに商品を提供してるかなんでしょう。
 
 
 それにしても、
 ・・・と、えんえんムニャムニャと考えてしまうのが、チャンの短編ですね。
 きっと、死ぬまで忘れない。