『009 RE:CYBORG』

 『009 RE:CYBORG』見てきました。
 
 大変楽しかった。
 お尻まであんこがつまった鯛焼き
 
 でも、どこが楽しかったかは、ネタバレになるのです。
 ンが、それ込み込みでないと楽しさの説明が出来ないのでひとつずつ〜。
 
 まず、予告、トレイラーが良かった。
 新しい解釈。
 ガンヘッドを作るなら、ロボットをどう見せて闘うかーちゅうのを考えなきゃいかん。
 
 そうなっとりますな。
 周りに溶け込む007。
 ジャンプして脚のブースターを展開。跳ぶけど、一回沈み込んで、左右にバランスをとってから、一気にぐわーっと飛んでく002とか。
 
 これ見ただけで、大興奮!
 
 予告から、かなり期待して見に行きました。
 
 そしたら、なぜか009が記憶を失ってて、そこからの復活で、能力にも目覚めるちゅう話になってました。
 ここら辺、無理なく説明できるのと、緊張感のバランスがうまいし、原作第一話の、どうしてこんなことが出来るんだろうと能力に戸惑う部分の再現にもなってる。
 
 そしてー、そしてー、003が。
 ハリウッド映画みたいになった003が、我々のために惜しげもなく!!
 
 うむ。
 全体の造りは、ハリウッドで映画化した実写009ちゅう感じになってるのです。
 あれをコミカライズしたのが石ノ森版に見えちゃうような、逆算造り。こういうひとを石森章太郎が描くと、002のああいう鼻になるんだよ という。
 
 それで、何の話をやるのかと思ったら、これがあなた、天使編なのです。びっくり!
 
 あと、加速装置使いまくり。
 ひゃっほーい!
 表現もいろいろ。
 基本は物理法則を描くのではなくて、加速状態に入った009視点をフルCGのパワーで超・再現。
 物理法則でなくて、というのは、あのミュートスサイボーグ編なんかにもあったけど、スタープラチナ的な、魔法的な表現。水たまりの上を波紋を残しながら、暗闇を抜けていくように走り抜ける みたいなのが殆ど。
 ほんとなら、加速で音速を突破してあれこれなんですけど、そういうのはあまりない。
 あまりないのですが、ドバイ脱出の時は、割と物理法則がちゃんと働いてる感じに。表現もアニメ動画的に、古典的になってる。
 
 2次元アニメと3次元CGアニメのいいどこどりで画面、見てて飽きが来ません。
 あのフェンスごしのシーンとか、いままでの2Dアニメじゃできなかったのですが、それが出来てて演出にもなってて。
 
 ほほう。
 ふふーん。
 
 と、大興奮。
 あ、でも、ちょっと車の表現はいかがなモノ と思いました。車 1台ずつ、みんな同じ速度じゃいかんでしょう。ひょっとして、そういう未来なのかも知れませんけど、ちょっとしょんぼりでした。
 
 そいで。
 途中の聖書的な表現 とか 実は・・・ を語る004とかが、押井守的で、またまた素敵なのです。神山健治監督のことは、作品の方ではよく知らないんですが、そこかしこにちょっと押井的なのが残ってて。
 
 そこがもう、石森+押井で。
 嗚呼! 
 
 こないだ、押井監督の勝つために闘え! の監督編を読んで、そこでキャメロンへの敗北宣言を読みましたけど、そこを踏襲した神山監督版、勝つための戦い方が読み取れるのも面白いのですねー。
 vs アバターになってるのです。
 

勝つために戦え!〈監督篇〉

勝つために戦え!〈監督篇〉

神山健治の映画は撮ったことがない~映画を撮る方法・試論 (STUDIO VOICE BOOKS)

神山健治の映画は撮ったことがない~映画を撮る方法・試論 (STUDIO VOICE BOOKS)

 
 あ! 思い出しました。この映画は撮ったことがない も読んでたので、その答え合わせも出来ちゃう。
 
 それで・・・