酷暑

 暑い夏こそ読書だ!
 
 とばかりに、国書刊行会で酷暑スペシャルとかやらないものでしょうか。
 クスクス…。
 
 
 酷暑を扱ったSF短編漫画でこんなのを、読みました。
 もう20年くらい前だと思います。
 
 うだるような暑さの中、安アパートでぐったりしていた男。
 近くで猫が泣き叫んでいます。
 うるさいのですが、追っ払いに行くほどの気力もない。
 死んでしまえ! と念じてぐっとコブシを握ると、猫はきゅっと何かで絞められたかのようになって死んでしまいます。男は超能力者になったのです。
 この能力には副作用がありました。
 涼しさを得ることが出来るのです。
 
 しかし、長くは保ちません。
 男は次々といろいろなものや生き物を絞めていきます。
 
 そんなある日。
 男は自分の彼女から別れを告げられます。
 それを逆恨みした男は空港へ駆けつけ、フェンス越しに飛行機をにらみつけます。
 そして、グッ。
 
 大事故が起きた飛行場の脇で、心臓麻痺を起こした男の死体が発見されます。
 男はまるで、凍えているかのようで…
 
 
 再読の機会がなく、細部もうろ覚えで、ひょっとしたら新人賞か何かの作品かも。青年系の漫画雑誌だったと記憶してます。
 ご存知の方があれば、ご連絡ください。
 
 
 
 
 …という、話を思い出してて、今 気がつきました。
 星新一のアレンジですよね。これは見事。