ホームズとキム・ニューマン
シャーロック・ホームズ・イレギュラーズ ~未公表事件カタログ~
- 作者: 森瀬繚,日暮雅通,クロノスケープ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2008/12/15
- メディア: 単行本
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「ただで?」
「ただで。『スターゲイト』」
「『スターゲイト』? 『スター・トレック』はないの? モリアーティー教授が出てくるヤツ」
『県立地球防衛軍』の新聞勧誘のあしらいよりもひどい対応…。
帰宅しましたら、届いてました『シャーロック・ホームズ・イレギュラーズ』。
キム・ニューマンがディオゲネス・クラブを扱った本を出したということと、キム・ニューマン ファンがこの本に注目しなければならないという話だけは聞いていたので、何か翻訳が載ってるものかと思って買い求めたのですが、そうではありませんでした。
ホームズもののパロディを網羅した本なのです。
表紙は速水螺旋人さんのキュートでぷりちーなホームズ。
日暮雅通が監修。
スタッフに北原尚彦 ほか。
インタビュー翻訳に 海法紀光 ほか。
スペシャルサンクスに 朱鷺田祐介 ほか。
と、完璧な布陣に完璧な内容。国内に限っては、これ以上のスタッフを集めることは不可能でしょう。
内容的には原書房から出ていそうな雰囲気です。
上述の『スター・トレック』のエピソードにも半ページ使って、言及。
笑ったのは竹本泉の『しましま曜日』にも1/3ページ使ってること。そうだよなー。青森くん、きみは正しい。
以下、気になった点をいくつか。
90年代に新潮から出ていたハードカバーの漫画で、コナン・ドイルを扱ったものがありました。幻想の中でホームズが出てきて、謎を解いてしまう という描写があったように記憶してます。中盤には少年期の江戸川乱歩、後半には、ブームに数年先だって南方熊楠が出てくるというもの。黄色いカバーで、『ナムジ』みたいな造りの本でした。名前を失念したのですが、『しましま曜日』が入ってるならこれもあって良かったかなと。
(※ 指摘がありました。訂正します。きちんと収録されていまして、p152『漱石事件簿』がそれです。)
編集ミスもいくつか。
52ページ。
173、175ページなど。
キム・ニューマンのインタビューは、ドラキュラシリーズでホームズが何をしていたかというもの。面白い。やっぱり、みんなホームズが何故出てこないか 気になって仕方なかったんですな。
あと、意外なところでこの前スチームパンク、サイバーパンクで話題にしてた『漆黒のシャルメス』の桜井光氏インタビューも入ってます。
ところで、SFファン交流会で、キム・ニューマンに関する恐ろしい話を聞いてしまいました…。
恐ろしすぎて、ここには書けませんが、ファンなら呆然とするような…。
ああ、おそろしい!