侵入社員

侵入社員〈上〉 (新潮文庫)

侵入社員〈上〉 (新潮文庫)

侵入社員〈下〉 (新潮文庫)

侵入社員〈下〉 (新潮文庫)

 小島監督(webのあれは『メタルギア・ソリッド4』xbox360移植でなくて、i-phoneだと思います)のおすすめ本というので買ってみました。
 古本屋で購入したのですが、変なとこにラインが引いてあります。
 …変。
 
 横領がばれた男が会社に弱みを握られ、業界トップの会社に産業スパイとして送り込まれる という話。
 抜群のリーダビリティと面白さで、読むのをやめられない。まるで、はじめてラドラムやフリーマントルを読んだときのようです。
 
 
 と、思ったのですが、読み終わると、計算され尽くしたそのエンタテイメントぶりに、ため息が出ます。
 ワクワクどきどきさせて、ちょっとほろりとさせて、主人公に感情移入してしまう。
 でも。
 完璧すぎます。いびつさとかアクが全然ないのです。
 あらら。
 
 クライトンの『ライジングサン』など思い出しながら、どこが自分には気に入らないのかな と頭をひねったものです。
 
分ける・詰め込む・塗り分ける―読んで身につく数学的思考法

分ける・詰め込む・塗り分ける―読んで身につく数学的思考法

〈ハヤカワ・ノンフィクション〉できるだけ多い数の缶詰を詰め込む方法を考えたり、月と地球にまたがる帝国の版図を塗り分けたり……数学の難題の解説を追っていくだけで、超絶の思考法に脳が自然に馴染んでいく数学エッセイ。

 月と地球にまたがる帝国 というくだりに興味を持って買ってみましたが、ちょっと自分の興味の範疇からはずれてました。