「SFアニメが現実に!?激論ロボットトーク」

 上記のイベントを見に行ってきました。
 見物人にも見知った顔がちらほら。あ、SFマガジンの書評担当 タニグチリュウイチさんもいらっしゃいました。
 
 アニメロボットの人と、現実のロボットの人では、接点がなくてぐだぐだトークになるんでは という不安がありましたが、河森監督を神とあがめる(ほんとに)古田氏のバルキリー・ラブトークでタイソウ愉快な話になっておりました。実物のロボットのデモもありました。ハルク2。削りだしの金属パーツで八本のタイヤと、それがそのまま足になる構造。NISSANのデュアリスのようでした。
 
 古田氏のバルキリーラブトークは、つまりその、ガォーク形態が如何に素晴らしいか という話でございました。
 従来は、ロボットのデザインと言えば、おもちゃを売るためとかっこよさがメインで、コンバトラーVのようにただ合体するだけであったり、ゲッターのようにありえない変形をするものであったと。
 一方のガォークはその形態でホバリングしつつマニピュレーターを使うことも可能であるし、足の裏からの逆噴射で急制動をかけることも出来るという、機能が盛り込まれたデザインとなっている。
 
 そのようなお話でした。
 水内氏は古田氏と河森氏のラブラブトークに口を挟めない感じでした…。
 
 町全体にネットワークを張り巡らし、GPSやカメラ情報画から判断して動くロボットの話などもありました。ロボットの脳が外にあるというイメージですね。鉄腕アトムでは、タイムスリップしたアトムが、重すぎて乗せられない部屋いっぱいのロボット頭部(お茶の水博士の初めての自律型ロボット)に呆然とするシーンがありましたが、あれであるとか、漫画版パトレイバーの零号であるとか そういったものが、現実にも取り込まれているのだなあ としみじみ思ったのでありました。
 話は、現実へのロボットの取り込みであるとか、身体運用術の話が多かったように思います。
 この身体運用術というのは、河森監督が格闘家にあって、体験した話なんですが、例えば…
 手の甲を上にしておいて、そこに格闘家が掌を乗せる。そしてそのまま腕をあげると、つられて相手の手も引っ張り上げられる…。
 相手の体内のセンサーいじるような感じでしょうか。拳児の中にもトリを飛ばせない名人の話などが出てきますが、あれを発展させた感じですね。筋肉はふつう、曲げる伸ばすの二種の可動しかないわけですが、そこを膨張させたり、筋肉内のセンサーも稼働させることで、こういった動作が可能であるようです。
 ナンバ走りや自転車のペダル回しがまだ会得できなくて、模索してる自分には興味深い話がたくさんありました。
 
 古田氏がどういう人物か知らなかったので、あとで検索してみたんですが、車椅子生活を強いられていたり、千に一つの偶然で生きながらえたり とハードな過去があるとのこと。
 一ヶ月の睡眠時間 十数時間程度であるとか、一ヶ月で一台のロボットを完成させるとか、ロボット開発で一気に三〇キロやせたりとか(太ってたわけではないので、ぎりぎりの体重)、そういうハードな生活をしつつもお子さんもいらっしゃるというのが、いろんなインタビューを読んで、いろいろ納得できたことです。