2008年 SF10大ニュース
1)アメコミ映画 盛況
成績はさほどふるわなかったものの、『ダークナイト』『アイアンマン』『インクレディブル・ハルク』『ウォンテッド』と、質・量ともに充実した1年。番外として来年にずれ込んだ『ヘルボーイ ゴールデン・アーミー』とアメコミ風な『ハンコック』を。
町山氏がハリウッド映画産業について、アメコミとピクサーくらいししか自己資金調達できない と指摘してました。
浦沢直樹氏が、アメコミ風漫画を始めています。
2)『新しい太陽の書』完結
続編にして外伝的位置にある五巻『新しい太陽のウールス』の出版でようやく完結。SFマガジンで特集号が出ました。
イラストは『バクマン』にとりかかった小畑健。
小畑版 表紙はいろいろ出ましたし、勢い余って荒木版『伊豆の踊子』なんてのもありました。
3)T・Pぼん 第三巻発売
藤子・F・不二雄。
上記作品と同様に、こちらも20年ぶりの快挙。「古代の大病院」などこれまで未収録だった三本がようやく単行本に。
でも、まだ、未収録があるようです。
内容はいたって健全な内容で、どうして収録できなかったのかふしぎです。
4)鬼籍に…
有名SF作家が多数、亡くなられました。
クラーク、クライトン、ディッシュ、ベイリー。
野田昌宏、今日泊亜蘭。
ざっと思いつくだけでも、こんなに。
5)ポニョ!
邦画大ヒットの年でした。『スカイ・クロラ』などもありましたが、話題性ではこちらかと。
6)涼宮ハルヒ 出版されず
角川的には、かなり大きなことだったと思いますが、みんな忘れてそうなので。
7)氷と炎の歌 翻訳者変更
上記『新しい太陽の書』も翻訳していた岡部氏から酒井氏へ。
シリーズの刊行ペースや量から考えて、交代は無理もない話だと思いますが、ファンタジー小説なのに名前地名などの表記がかなり変更され、読者から反発がありました。
日本の大長編ファンタジーの作者が癌だと知られたのもこの年であったはず。
8)ディファレンス・エンジン 刊行
早川の復刊シリーズの流れと、円城&伊藤 計劃コンビの活躍が合流しての復刊。
めずらしいことにもとは角川書店から出ていたもの。あの叢書のほとんど唯一の収穫と言ってよいでしょう。
スチームパンクだと思ってたら、サイバーパンクだと言われてびっくり。
SFマガジンでギブスン特集号+新作刊行が12月。
9)ファイアボール
ディズニージャパンによるフルCGのオリジナルアニメ。
日本のディズニーでもオリジナル作品を作ろうという試み。
作品は大変すばらしいのに、ディズニーのくせにちっともグッズを出さない。
なら、せめて、同人誌に描くことを許して。
10)ワンフェス エスカレーター事故
冬の開催が中止に。
ex)科幻世界に日本SFが掲載
日本のSF短編が中国の…30万部? 40万部? といわれるSF雑誌に一挙掲載。
欲しかった…。
という、オリジナルなベストテンをみんなが書けばよいのに。