短編
ごちゃごちゃして落ち着かない場所だ。今もBGMが流れたままで騒々しいことこのうえない。
「殺人事件です。ここが現場」
「こんなところで?」
「ええ。被害者は犯人の家族です。車で一緒に来て、そして・・・」
そして、衆人環視の中、殺した訳か。何故だ。何故、そんなことをした。
もっと良い方法があるだろう。
「犯人は、背後から被害者を殴打。現行犯で捕まったのですが、自分が捕まったことを不思議に思っているようでした」
「どんな人物なんだ?」
「・・・あったら、驚くと思いますよ」
答えになってない。
「とにかく、署に行きましょう。犯人とすぐに話せるはずです」
そうするか。
私は部下と、現場を出た。パトカーに乗る前にもう一度振り返る。
赤地に黄色で書かれた看板が目に入った。
どう考えても理解できない。
なぜ、犯人は激安の殿堂などで殺人事件を起こしたのか。
頭を振り、後部座席に乗り込む。
わからん。
ドンキで殺す必然性がどこにあったというのだ。
・・・・・・。
この話のどこが面白いかというと・・・・・・。