ミステリのネタバレがあります。

 6/7 土曜日のこと。
 本屋にて。
 グインサーガの最新刊を手にとって、後書きに目を通していると、右側と左から別々に手が伸びてきて、グインの新刊を持っていきました。
 一人は50代くらいと思われる女性。
 一人は30代後半から40代くらいの男性でした。
 こういう人たちが買うのですね。
 
 私も買う本を手にして、レジへ向かいました。と、その男性がふたりの息子(同じ柄の服でした)と奥様と思われる方と合流して前を歩いていました。
「それを買うの。うわー120巻」
「ぜんぶ、持ってるんだよ」
「ほんとお?」
「外伝もあるんだ」
 グインに関する話はそこまででした。
 ふたりの子供の視線は、すぐにグインから離れ、自分が買ってもらう本に興味を移し、女性は特に何もいいませんでした。
 
 父と思われる人物が、いろいろ言わなかったことに。
 特に、あんなことがあったばかりの日にそれ以上話さなかったことに、
「なるほど、父親とはこういうものか」
と思ったのです。