現代SFの多くは、初心者がいきなり入門するには高度になりすぎているのです。

http://d.hatena.ne.jp/kaien/20080525/p1
 

ところが、クズなんてとんでもない。現代SFは非常にレベルが高い。ただ、ハイレベルであるからこそ、入りづらいということはあるわけですね。現代SFの多くは、初心者がいきなり入門するには高度になりすぎているのです。

 
 『本の雑誌』で北上次郎が同じような発言をして、大森望につっこまれて、その後、ごめんなさいをしてた・・・そんな記憶があります。
 ”現代SFの多くは”が、いつからいつまでを差し、どの程度の本を読んで、そういう結論に達したのかいささか疑問ですが、大森氏の言葉を踏まえるなら、この間、映画がらみで続編が出た『ジャンパー』みたいなものだってあるし、もう4刷りを重ねてる『深海のYrr』なんてのもあります。『老人と宇宙』だってそう。
 確かに『新しい太陽の書』なんてのも出てますが、これは1986年の本の復刊で、原著は1980年。最先端のテッド・チャンだって、イーガンだって、そんなに難しいことは書いてません。人気があって、売れていて、ヒューゴーもとってる つまり、海外SFとしては主流にあるといえるソウヤーやゲイマン、ビジョルド、ヴィンジなどは、むしろ初心者向きでしょう。
 
 よって、「現代SFの多くが、初心者がいきなり入門するには高度すぎる」なんてことは、全然ない と思います。あ、ハリーポッターヒューゴー賞を取ったのは忘れてください。