プレステージ

 プレステージの件、続きです。
 
 映画版は、原作小説とだいぶ構成が違ってます。
 原作は、奇術師の子孫が自分の祖先の日記から、真実を解き明かしていくというミステリ仕立て。
 映画版は原作からすると、こんなにわかりやすかったかな? と首をひねるくらいわかりやすい内容になっています(英断だと思います。この映画を評価する理由のひとつ)。
 
 この映画のキモのひとつは、どういうジャンルの映画なのか、というところにあると思います。
 これは、原作でもそう。
 でも、世界幻想文学大賞をとってファンタジー小説として売ってるという点でその点がとても危うくなっています。
 でも、ある人物が出てきたとこでは驚きました。そっちに転がすのか、と。
 でも、映画版では開始早々にその名前が出てくるんですね。いいのかしら・・・。
 でも、一緒に見に行った人たちは「へ? 中盤でようやく名前が出てきたんじゃなかったっけ。ほにゃらら? だれ、それ?」なんぞとぬかしやがるのですよ。
 うわーん。
 
 でも・・・。

 でもでも、ふつうはあの名前が出てくるだけで、「えっ、そうするの?」って、驚くんですよ。そういうものなんですよ! だって、あの有名な・・・
 

「有名な」のフレーズはえんじ知識の枕詞なので多少さっ引いて考えるにしても、

300 先行上映会視聴 : 【WoS】同人えろげ開発日誌
 
 ・・・自信がなくなってきました。
 や、でもね。
 映画版は序盤で、ジャンルシフトを明らかにしてますよ。
 だから、みんな、あの人があれを演じてることにはあまり触れないじゃないですか。あれは序盤のサプライズなんですよ。あなた方はこういう映画を見に来たかもしれませんが、ふふふ・・・、そういう映画ではないのですよという監督の仕掛けなのです。
 
 そうですよね、SFファンの人々よ?
 
 とまあ、とにかく、映画を見た後は、そんな話で盛り上がっておりました。
 見に行くと、誰かと話したくなること請け合いの映画なので、とりあえず、身近なSFファンとか、ミステリファンを誘って見に行くとよいです。
 それにしても、ふつーの人は、あれをどう見たのかしら。
 
 
 さておいて。
 そんなわけで、原作を買いなおして、再読しているのですが、カバー裏側の解説がだいぶ変わっているような気がするのです。記憶違いでしょうか。旧版を捜しに行ってきます。そういえば、もう、5刷でした。すばらしい。