ミステリ

有栖川有栖の本格ミステリ・ライブラリー (角川文庫)

有栖川有栖の本格ミステリ・ライブラリー (角川文庫)

 半分くらい読んだところです。
 北村薫の、本格ミステリにはあれもあり、これもあり、と幅を広げるような作品選択に比べて、こちらはトリックにこだわったアンソロジー
 「偶然置かれたフラスコ」であるとか、「笑うライオン」のようにトリックだけは知っている有名作がありますが、このアンソロジーでは積極的にそういったミステリが取り上げられています(今言った2本が入ってるわけではありません)。
 
 トリックがほとんど素のままで出されていますが、そこに本格への愛や志が感じられるほほえましいアンソロジーです(半分しか読んでませんよ、念のため。)。
 
 途中、有名探偵の助手ばかりが集まって・・・、という短編が入っていますが、『シャーロックホームズの災難』に収録されていた有名探偵ばかりが集まって推理を繰り広げるドタバタ劇を思い出しました。相互に影響があるのやらないのやら。
 同書は、確か権利関係で絶版になったと読んだ気がしますが、はて、どこがひっかかったのやら。