ロミオ×ジュリエット
ネタバレありでいきます。
4月から始まる新作アニメ。
GONZO製作。実に、GONZOらしい作品で、あらゆる意味でGONZO作品に抱く期待を裏切りません。
絵の美しさもさることながら、音響監督が『魔法使いTai!』の佐藤順一、作曲が『FF12』やオウガシリーズの崎元氏+オーストラリア収録のオーケストラでめちゃくちゃ豪華。中身もばっちりです。
で、お話ですが・・・・・・うーん。
私はこの番組のターゲットにないのです。
ですから、私の意見は、的外れなものかも、と考えつつ読んでください。
行きます。
ネタバレありです。
設定はSF+FTです。
空中都市を舞台にしていますので、謎のテクノロジーがあるようです。
また、ロミオはペガサスを使うことからファンタジー的でもあります。
SFかどうか画面からは分かりづらいのですが、監督はSF、と言ってました。
『ロミオとジュリエット』のポイントは、二人の若きカップルが、自分たちではどうにも出来ない運命に翻弄されて、悲劇的結末を迎える というところにあります。ここで泣かせるために、避けなければいけないのは「自業自得」。
さてそこで、序盤のジュリエットの活躍を追ってみましょう。
1)ラ・セーヌの星の真似事をして無実の民をひとり救う
2)脱出途中で友人に会い、一緒に逃げる(自分は変装しているが、友人は素顔)
3)逃げた先が行き止まり
変な行動ばかりです。
1ですが、その場しのぎでしかありません。疑いが晴れたわけでなく、容疑者がどこの誰か分かってるので、なんの解決にもなってません。むしろ被疑者の疑いは深まったでしょう。
2ですが、なんの意味もありません。ジュリエット以外、知り合いと気がついてないので、一緒に逃げる必要がない・・・・・・どころか、絶対してはいけないでしょう。
3ですが、逃走経路は計画的に。
一方の、ロミオですが、衛兵に追われているジュリエットをたまたま見かけて、助けます。犯罪者を追いかけている衛兵でなく、ジュリエットを。
なんで?
追われてるのは犯罪者でしょう。
治安を乱す犯罪者をたまたま見かけ、助けて、しかもその行動を衛兵に見られてしまいましたから、ロミオはこの時点で犯罪者になってます。でも、ジュリエットが誰で何をしてるか知りませんし、ジュリエット(仮面をしていたため)の顔も知らないのです。
じゃあ、何を根拠に彼女を助けたんでしょう。
どんな目的があったんでしょう。
つまり。
このふたりは世間知らずの馬鹿なのです。
そんなふたりが、自殺に追い込まれてもそんなの、自業自得です。同情の余地はありません。むしろ、人に迷惑をかけないうちに、さっさと退場して欲しいものです。
絵はきれいですし、美形キャラがたくさん出てきます。
が、中身がスカスカです。
私にとってのGONZO作品はいつもそうで、例外はありません。とにかくシナリオを何とかしてください。