時をかける少女

 アニメ版を見てきました。
 筒井版も読んでたはずなんですが、うろ覚え。時を止めるというのは、時が流れるのと同じスピードでさかのぼることで起きる現象 という説明があった気がします。
 
 パッと見には、原作よりは、原田知世の映画版を踏襲している点が目立ちます。
 
 ネタバレ解説を試みたいのですが、敵前逃亡を試みた既婚者や、途中でトイレに立った(涙ぐんでいる女性をさえぎるようにして)愚か者がいるため、あまり書けません。

 ム・・・・ム・・・・・ムラカム様 ∩( ・ω・)∩ バンジャーイ
 
 
 なので、ストーリーについてはあまり触れない方向で。
 細田監督の映画はどれも背景が丁寧に描きこまれていて、特にカメラを引いての画面つくりが多いのが特徴。オープニングから、じっくり描きこまれていて引き込まれます(「業者実力テスト」と書いてある紙が映るシーンとか、さりげないシーンでいろいろ感じてしまう。)。
 そうそう。
 ドルビーサラウンドがすばらしすぎて、電話がかかってきたシーンで何度も振り返りそうになりました。
 
 原作小説については確かにうろ覚えなんですが、読んだ当時、原田知世の映画版アレンジが非常に優れているのを知って、びっくりした・・・記憶があります。
 なので、小説版は、特に、読む必要性を感じないのですが、マニアな方は確認のためどうぞ。東ムラカムさまは眉村卓 原作だと思っていたそうなんですが、これは無理もない。びっくりするくらい素直でオーソドックスな内容なのです。
 
 オススメの順番は、原田知世版 (→ 原作) →アニメ版。
 原田版がアニメ版のサプライズを引っ張ってきている部分があるため。
 数年前に漫画版であたらしい『時をかける少女』も出ています。こちらは、原田版と今回の映画の中間にあるような漫画ですが、記憶にある限りではどっちつかずな内容でした。基本的には、原田知世版を現代を舞台に焼きなおしたもの。
 
WEBアニメスタイル_特別企画
 これを読むまで、なんで魔女おばさんなのかわかりませんでした。フムフム、なるほどなあ。
 いろんな意味でもう一度見返したくなる映画でした。
 
 
 タイムトラベルもので、リピートものはいくつかあるんですが、短時間に頻繁にリピートを繰り返す映画をいくつかあげておきます。いずれも秀作だと思います。
 
■『タイムアクセル12:01』
 研究者が殺人事件に巻き込まれ、繰り返しの中で回避方法を模索する話。『ジョジョの奇妙な冒険』第4部のラスボス戦に非常によく似てます。元ネタ映画はこれではないでしょうか。『ヒドゥン』の監督が撮ってます。
■『恋はデジャ・ブ』
 嫌味な男が主人公。『ゴーストバスターズ』のビル・マーレイが主演。
 たまたま訪れた田舎町。雪でどこにも行けず、ねらっていた女性にも袖にされ、ふてくされていましたが、いつの間にか1日がループ。何度も何度も繰り返されるため、主人公はさまざまな攻略を企てる・・・というコメディ。
■『リバース』
 ロードムービーっぽい映画。
 元ネゴシエーターの女性が実験に巻き込まれ、たった20分の間を何度もリピートする話。殺人事件をなんとか回避しようとしますが・・・。