SFが読みたい

 大体の恋とは…。
 大体のことはtwitterで書いたのですけど、充実の内容、読み応え十分です。
 自分が聞き知っていたもの、見たもの、読んだものの感覚ともほぼ合致してます。
 ゼロ年代のまとめもあるし、同タイミングで短編集も、ベスト作品の文庫化も進んでるといういたれりつくせりなフォロー体勢。
 
 オススメです。
 
 
 その上でマニアがマニアックなことを突っ込みます。
 『亡念のザムド』ですが、これはテレビ放送が2009年なだけで、実際には2008年のPS3用のwebアニメが先のはず(年内完結かどうかは不明)。『イヴの時間』(雑誌付録になってましたね)をちゃんとフォローしているので、気になりました。
 現象面のフォローが弱いのは相変わらずで、あと、ファンタジーもちょっと。
 ハルヒの繰り返し放送とか、ガンダムが大地に立ったりとか、パンツが飛んだりとか、復活続くアメコミとか、凛子と結婚したりとか、トールサイズで池澤春菜の怒りを買ったりとか。
 関連書籍や作品などでは『SF本の雑誌』『シュタインズ・ゲート』あと、小説では『十七歳の湯夫人』をあげる人が一人ずついたように思うのですが、こう、もうちょっとフォローがあってもいいんでは なのが、自分の印象。
 
 読み通して、思ったのが小説ジャンル、特に海外方面では復刊とか見直しとか、あと全体でもアンソロジーの動きが大きく(なりつつ)あったということ。
 なので、皮肉も込みで言うのですけど二階堂黎人氏(復活したのです…)の選んだ本が周囲とうまく溶け込んでて全然違和感がないまっとうな内容に見えるくらいです。
 良い悪いではなく、そういうのが見えたということです。
 
 
 ところで、円城塔 はじめ、文庫化された早川の日本SF作品の解説を読んだのですが、やあ、すごいですな。書かれている解説の素晴らしさと情熱の深さに感動してしまいます。解説だけで、なにか受賞できるんだとしたら、3本ともが受賞できるんじゃないでしょうか。