ルールはなぜあるのだろう スポーツから法を考える

 ゲームデザイナーの米村氏が取り上げていたような気がするのです。
 よみやすく、わかりやすい。
 ルールがどのように生まれ、派生していくのか、改良されていくのか について大学教授である父と、大学生で相撲の選手である息子が話すというスタイル。架空のものではなく、実際に交わされた会話を収録しているようです。
 
 ファンの多さ(アマチュアの多さ)が、そのジャンルのルールを洗練させる というくだりがあったように記憶していますが、ここら辺の説明がうまいです。時期的に、裁判員制度を思い出させますが、さりげないです。良い本です。
 笑ってしまったのは以下の下り。
 

子 そういうこと。それなら、プロと子供でも勝負になるって話。無理があるけど、小説としては面白かった。
父 面白かったのに、あまり評判にならなかったのが残念だったね。
子 まあ、川崎さんの小説は懲りすぎのところがあるからね。

(注:めんどうなので、漢字の開き方などは原著と違ってても直していません。今後も、そのような対応をするつもりです)
 

銀河のワールドカップ (集英社文庫)

銀河のワールドカップ (集英社文庫)

 きっと、ゑんじさんあたりは読んでるでしょう。
 いや、でも、これには笑ってしまいました。
 
 ゲームデザイナーとルールの話というと、どうしても思い出されるのがNHKのようこそ先輩 課外授業とかなんだか、そんな名前の番組。飯野賢治が子供たちに遊びを作らせるというもの。鬼ごっこをアレンジしたようなのを子供たちが作るんですが、ルールに穴があるわけですね。その 作らせ方 と 指摘 が非常におもしろい内容でした…ような記憶があります。
 再放送希望。
 
 去年か一昨年に、飯野賢治が、えーと『レッドブック ワルツの雨 RE』という本を清涼院流水と共著で出しています。
レッドブック ワルツの雨

レッドブック ワルツの雨

 鉛筆でこすると浮かび上がってくる文章があって、1回目、2回目、3回目で内容が変わってくるように作られています。
 かなり豪華な本で、お話も良くできてたのに、ミステリからもSFからもあまり感想が聞かれなかったのでした。あれは不思議でした。創元の袋とじ…は違うか。泡坂妻夫のあれとか、あれとかに対抗できる新たな手法として評価する べき かと。