ハイランダー

 川尻監督 久々の直球勝負。
 ハイランダーは1だけしか見ていませんが、好きです。
 
 でも、本作は失敗作でございました。
 
 吸血鬼ハンターD以来かと記憶しているのですが、川尻監督らしさが全編にあふれているのに、脚本が駄目なのでございますよ。
 ちっとも評判を聞かなかったわけが分かりました。
 
 外国人さんが脚本を書いているのですけども、妖獣都市、獣兵衛忍風帖、吸血鬼ハンターDを見た上で、この脚本を出したのだとしたらその面の皮は超合金Zで出来てるのに違いありません。
 お話を、全編 以下に書きますが、ネタバレですけども、ネタバレになりません。
 
 映画や漫画によくある荒廃した未来都市に日本刀を手にした一人の男が現れました。彼は実は不死者。古代ローマで己の恋人を殺した不死者を追って2千年の長きを生きてきました。この都市の支配者がその不死者でした。この都市は富めるものと貧しきものに別れ、貧しきものははやりのウイルスに冒され死を待つのみ。日本刀の男はこの争いに巻き込まれ、ヒロインと共に都市に潜入します。
 そして明かされる衝撃の事実。
 なんと。
 ウイルスは人工的に作られたものだったのです。
 主人公は一度は負けますが、恋人が死んだので(え?)、二度目は勝ちます。
 新型ウイルスが散布されましたが、不死者の生命エネルギーが漏れたおかげでウイルスは除去されました。
 
 おしまい。
 
 
 
 全編に使われているCGはとても上品。アクションもいいです。
 でも、ストーリーが陳腐で。
 ここらで二人は恋仲になってエッチシーンがあれば都合がいいなあ みたいな作り方なのです。なんで、そうなるのよ。
 
 ハイランダーを川尻監督にというアイディアはいいので、とても残念でした。
 
 制作は、今 フルCGのアトムと、試作ですが、フルCGの鉄人28号を作ってる会社です。
 見せ場だらけのプロモーションビデオというか、全編が予告編だけで構成されてるようなそんな映画を作る会社なのではないかと不安でなりません。
 願わくば資金がショートして、この会社がつぶれてしまいますよう。