堀井 江戸文化解説

落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)

落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)

 日本で一番、落語を見ているという堀井氏の落語と江戸時代の文化を語る新書。
 落語をベースに語るのですが、語り口も面白い、なかみもいろいろ発見のある本で、最近よくある中身ぺらぺらで目次だけ読めば終わってしまう新書とは全然違うのです。
 
 実際に長距離歩いてみて、日の出(時)やナンバ歩きの検証をしたり。
 作中の表現から日本酒の正体をさぐる。
 
 などなど、興味深い話題が豊富。
 ほかに、数え年、名前の付け方などが紹介されています。
 
 お酒の話はほほう、と思ったので紹介。
 落語の中ではお酒は燗して飲むシーンがほとんど。旦那集は必ず、燗して飲む。暑い暑い日であっても、ちゃんと燗する。一方、貧乏人は冷やのままで飲むこともある。でも。体に悪いよ なんて言われたりする。
 今の日本酒とは全然、違うモノだったんですな。
 今度から、映画やドラマを見るときには、そういうのも気にしてみたいと思います。