クラーク
某氏のmixi日記を読んで。
『楽園の泉』は何度も挑戦して、断念している本の一つです。
話がない。
軌道エレベーターを作りますよ、と。それで、事件が起こり、一人の男が成長して、という普遍的な構成ではなくて、いろいろなエピソードだけをつなぎ合わせたような印象でどうにも退屈だったのです。そして、まだ読み終えていない(ような気がします。)。
野田元帥が、退屈な本だ といってた記憶があり、その影響かもしれません。
調べてみましたところ『愛しのワンダーランド スペース・オペラの読み方』にその記述が見つかりました。
「アイデアにのめり込むと危ない・・・」の章です。
ところが、クラーク本人がセイロンに”のめり込み過ぎて”いる為に、伏線が伏線以上に重くなってしまう一方、肝腎のストーリーである宇宙エレベーター建造という壮大なアイデアが生まの(原文ママ)アイデアだけに止まっていて、こちらはその面白さへいまひとつ”のめり込めない”のである。
クラーク本人は、そんな自分の”のめり込み具合”に満足している気配が強くて、私のような読み手はそこにも苛立ちを感じてしまうのである。
(中略)
要するに、詰まらない話になってしまったと私は思う。
- 作者: 野田昌宏
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1994/05
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (4件) を見る