黒い仏 ネタバレもあります

 
 おお、なんということでしょう。やっぱり、アリバイものだったんではないですか。
 あのオチが唐突だ というふうに聞いていましたが、読んでみるときっぱりはっきり誰が見ても間違いようのない伏線が張ってあるではありませんか。
 お話の中身は、いろいろな意味で『パタリロ!』みたいな話。
 話題になるのは分かりますが、大騒ぎするほどの話ではないように思います。
 
 壮大なビジョンが広がるラストを期待してたので、肩透かしでした。
 
 ハインラインの短編を思い出したり。
 あれは、ミステリとして解かれると思ったのに、せっかくの手がかりが生かされないまま終わってしまったのが不満でした。その道具は全部使わなきゃ駄目でしょ! と、ディックは言いたくてあんなのを書いたんではないかとも思います。ほにゃほにゃ。
 
 SFマガジン買ってきました。テッド・チャン
 金子氏のあとがきにぞっとしました。