極道めし

 今年の正月に、落語家でないテレビタレントが落語をやる という番組をやっておりまして、大変面白く見させていただきました。
 なぎらけんいちや、グラビアアイドルのオリジナル、創作落語がほとんどですが、名前を忘れてましたが、コント赤信号のリーダーでしたか? その人がやってた「時そば」があまりにうまくてびっくりしました。こないだ、ほんとの落語家の(「笑点」に出てるような)人がやってるのも聞きましたが、比べてみてもかなりなレベル。
 で、食べるところがまた、うまいのですな。
 蕎麦のすすり方が。
 調べてみると、落研出身なのだそう。
 なるほどなあ。
 

極道めし 1 (アクションコミックス)

極道めし 1 (アクションコミックス)

 よそで勧められてたので読んでみました。
 食いたいものも食えない塀の仲の犯罪者が、順に今までに食べておいしかったものを語っていくというもの。
 しかし、これは勝負なのです。
 もっともうまそうに語れたものが、正月の特別料理をせしめることが出来る。
 メシだけが楽しみの犯罪者にとって、これは最後の娯楽。
 当然、真剣勝負になる。
 ただし、思いだけでは勝てない。
 そこには当然、戦略の入る余地もある。
 また、誰もが知ってる食事が有利になるため話はB級グルメにふれていく。
 それが彼らの手にかかると、これいじょうはない至高の料理に思えるのだ。
 あの手この手で語られる大衆料理語りの勝負の行く末は・・・・・・
 
 パッと見には、百物語にも千夜一夜にも見えますが、これは「まんじゅうこわい」の冒頭の逆パターンのようにも思えます。
 
 これはしかし、テレビ番組に向いてるネタなのではないでしょうか。
 落語家のタマゴ、アナウンサーのタマゴ、ベテランDJなどしゃべりのプロを集めて、テレビでやってみたら面白いんでないかなあ。
 というところで、冒頭の「時そば」に話が戻ります。
 や。
 あれはうまそうだったなあ。
孤独のグルメ (扶桑社文庫)

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 これも、うまそうでした。
 
 ちなみに漫画で食事が一番うまそうに見えるのは、やはり藤子Fの『ドラえもん』。あの栗饅頭・・・。きんつば・・・。