ウルトラヴァイオレット
結論から。
いろいろと見終えた後、不満も出るでしょうが、『ヴァーサス』『リベリオン』が大好きな方々は、一度は見ておくとよいでしょう。
ただし。
『リベリオン』の方が面白い と思うはずです。
多分、「そういう」映画だろうと思ったので、そういうのが好きそうな近所の人を誘う。
誘って見に行きました。
『レベリオン』だか『リベリオン』だがいう映画の中で、ガン=カタ(ガンカタ)なる特殊な戦闘を導入したことで、B級SF・アクション方面派の方に大受けした監督が撮った その最新作。
以下、『レベリオン』のネタも明かし気味に説明。
ガン=カタというのは、統計から派生した格闘術。独特のポーズで、最も銃弾が当たりにくい位置に体を置き、敵を撃つ というもの。一対多をこなす格闘術なのです。これがかっこよかったのです。
でも、話の中身はというと、これが今までもう何度やったんだという『華氏・・・』みたいな『ファーザーランド』みたいな内容。
で、『ウルトラヴァイオレット』。
どんな内容かというと、ウイルスで生まれた吸血鬼みたいな人種と旧人類が戦うというこれまた、どこかで聞いた話。
主人公は、吸血鬼(別に血は吸わない)っぽい方の人間で、自分らを殲滅させるという兵器を奪いにいくのですが、兵器と思ったら実は中身は子供。でも、大変危険な菌を内包しているのでした。
で、争奪戦が行われて、みたいな。
ここら辺がもう、ほんっとーにどうでもいい話なのです。
中身がない。
上に、グダグダ。
っじゃ、この映画の存在価値は。
この映画は、実は、かっこいい銃アクションと剣戟アクションのプロモーションビデオなのです。それだけだと疲れるので、合間に、申し訳程度に説明とか、ストーリーとかがあるのです。
そういう大変 潔い映画です。
だから、われわれもそこを気にするなどという無粋なまねはしてはいけません。
さて、アクションシーンの評価ですが、かっこうはいいものの、オリジナリティという点では前作に劣ります。
ただ。
そうはいっても、前半だけしか出てこない重力制御で、こないだの仮面ライダー+αなシーンがあったりしまして、これはかなり面白いし、中国人マフィアとの戦闘も導入部がすごいです。
だから、『リベリオン』が好きだった人は気に入る可能性があります。
チェックしてみましょう。
あと、もうひとつ。
話の構造が、見事なまでに前作と一緒です。
演じる俳優と、舞台設定がちょっと違うだけで、あとはまったく同じ。
3本目の映画がこれだったら、呆れてしまいますが、まだ二本目なので、許容範囲。
まとめ。
アクション・シーンはいろいろアイディアが盛り込まれているものの、ラスボス戦を除く後半はネタ切れ気味。また、アクションばかりでちょっと疲れてしまいます。
ですが、こういうのを撮れるのが、この監督しかいないのも確か。
もう一度。
いろいろと見終えた後、不満も出るでしょうが、『ヴァーサス』『リベリオン』が大好きな方々は、一度は見ておくとよいでしょう。
ただし。
『リベリオン』の方が面白い と思うはずです。