知性の誕生

 『考える脳考えるコンピューター』読了。
 まず、作者の経歴がふるってます。
Palmの生みの親、人工知能分野の新会社設立へ--PCフォーラムで発表 - CNET Japan
 などにいくつか書かれてますが、今のPDA(電子手帳)の生みの親なのです。独特の入力方法graffitiなどもこの人が考え、開発したみたいです。
 PDA、スマートフォンの神さまみたいなひと。
 まだ、若いのにパームワンのCTOでもある。
 もっともっと若いころから、脳と知性に興味を持っていたそうで、コンピューターも好きだけどこっちも突き詰めたい。じゃあ、どうするか。ビジネスで成功を収めて、得た資金で知性の研究もすればいいんじゃないか。そう考えて実行した人。
 ううむ。
 ポジティブにもほどがあります。
 
 本書では今までの人工知能研究の誤りを指摘。その上で、研究の方向性とその見通しについて詳しく述べてます。
 私が理解したとこでは、知性は予測によって成り立っていると書いてます。
 特に新皮質の入力、フィードバック等について詳しく書かれているのですが、簡単には書けないので、ここでは省略。
 
 感じたことをいくつか。
 本書を読むと、知性の解明と人工的な知性の誕生は意外と早いのではないかと思えます。おそくても、私やあなたが生きてる間には生まれそう。そうしたら、その後は加速度的に発展・普及する技術になるようです。
 ちょうど今月のSFマガジンの科学コラムで似たようなテーマが取り上げられていますが、真空管トランジスター、IC・LSIに変わって起きたような、劇的な変化が待ち受けているのです。