ファンタスティック・フォー

 がっかり。
 ヒーロー映画ではなかったのです。
 
 事故で、謎の宇宙線を浴びた5人がそれぞれ特殊能力を得る。しかし、そのうちの一人は、悪人で・・・・というお話。
 
 4人のヒーローたちは、最後まで人々のためになることは何もしてなくて、やったことといえば
1 自分たちのせいで起きた玉突き事故の処理
2 Dr.ドゥームとの戦い
 だけです。
 あとは、テレビに出てちやほやされただけ。
 しかもドゥームがあんなんになっちゃったのは、主人公のMr.ファンタスティックの実験の失敗による
1 ドゥームの会社の株価暴落
2 5人の体質変化(特殊能力取得)
 が、原因。事故ではあるものの、ぜんぶ、ファンタスティックの面々に責任がある。
 だから、ヒーローが苦境に立たされてもいまいち、感情移入できない。
 一方でのドゥームの行動も謎で(プライドが高すぎるという説明はありますが)、ファンタスティック・フォーをひとりひとり倒していこうとするんですが、それで何を得ようとしてるのかさっぱり分からない。ファンタスティック・フォーは別にドゥームの邪魔をしようとしたわけでもなければ、ヒーローとして活躍しようとしてたわけでもない。そもそも彼らはドゥームの存在すら知らないのです。
 仮にドゥームが得ようとしたのが、財力や権力だったとしても、およそ見当違いの行動ばかり。腹いせにやったとしかいえません。
 つまり、八つ当たりですね。
 Mr.ファンタスティックのせいで実験は失敗。株価は暴落で銀行の援助を打ち切られる、女は取られる、髪の毛は抜けるでイライラがつのっちゃったと。
 そういう非常にスケールの小さい話です。
 結局、ファンタスティック・フォーの面々は最後までヒーローの使命に目覚めることなくエンディングを迎えます。
 なっとくいかーん!
 
 
 
 『スパイダーマン』がいかによく出来た映画であるかを痛感させられた映画でした。
 アメコミ映画はこの後も『ワンダーウーマン』『ウルヴァリン』『スーパーマン』と控えておりますが、なんだかあまり気乗りしません。『ウォッチメン』もあまり見たくないです・・・・。