巨神ゴーグ

 ゴーグ見ました。
 始めは、安彦な動画、安彦な原画があふれる安彦ファンが幸せに浸りきれる世界だったのですが、落ち着いて来るといろいろアラが見えてきます。一番問題なのが脚本部分でして、辻真先にあまりいい印象をもっていないせいか評価しづらい部分がぼろぼろ。
 序盤でいえば主人公が車でひき殺されそうになるシーンですか。あれは無理がある。
 でも、もっと無理があるのが、最重要シーンともいえるゴーグとの出会いのシーン。
 なんでゴーグと少年が仲良くなるのかさっぱりわからない。
 小説版で答えは知ってるんですが、これも納得できない。
 少年がゴーグに感じる友情が、一方的な勘違いでしかないという解釈もできちゃう。物語の根幹にもかかわる重要な要素なのにほにゃららということで説明しちゃう。だいたい、もしそうなら日本人のほとんどが該当してしまうし、民族に対する責務で動くだけということになる。ガメラ的にそう処理する手も、バビルやマーズ、GR的に処理する方法もあるでしょうが、そこの描き方が(今のところ)どうにも半端に見えて仕方がないです(逆に日本人全体が該当するわけではない、とした場合、ユウがゴーグと出会う確率がぐっと低くなってしまいます。)。