SFの本を買う方法

 演奏には特に失敗もなく、こけら落としも無事に終わった市立図書館。
 そこには、SFマガジンが置いてあったのでした。
 本屋のSFはアイフォンなんて酸っぱいブドウだと言い張るSF作家に買い占められ、ミステリは聞きたいことがあれば生首にと挑発するミステリ作家に買い占められていましたが、さすがに図書館は手つかず(ちなみに模型店は荒らすものが誰もいなかったらしく、後々になって女子高生ハードSFもので有名なSF作家がおとずれるまで、平穏そのものだったと言います。)、毎月、楽しく読んでおりました。
 
 
 そこでいろいろ読んでいるうちに、目にとまったのが、今は亡き 野田大元帥のコラム。
 アメリカのSF専門書店とその住所が紹介されていました。
 お金を送って「SFのいいところ、適当に見繕っておくってくんな」というメッセージを添えておく方法もあるよ と書いてありましたが、これはいろいろと障害がありまして、実現しませんでした。為替・・・。
 なので、山岸氏のその記事を読むまで、他に方法を見つけ出すことが出来なかったのです。
 
 とはいえ、その山岸氏の記事を読んで出かけた今井書店では、あまり良い対応をしていただけなかったので、やっぱり挫折。
 洋書に触れる機会はなかなか訪れなかったのです。
 
 東京に出張で出かける父に頼もうともしたのですが、これも難易度が高いミッションで挫折(なぜか、既訳のクリスティを買ってきた)。
 
 大学いくために上京して、新宿紀伊国屋書店で当時出ていたテーマ別アンソロジーを購入したのが、はじめての原書購入体験であったはず。長かった・・・。
 これに今回のミステリマガジンに載ってたハーラン・エリスンの短編が収録されていたわけですが、うわさに聞く世界に対する怒りなど全然、出てこない。しかも、なんだか、いい話っぽい。同時期に出てた恐竜アンソロジーには、ティプトリーの排泄物の話なども入ってたので、翻訳がすでに出てる可能性がありましたから、ちょっと調べてみたのですが、しかし、ネット環境はまだほとんど整ってない時代のこと。答え合わせにも挫折したまま・・・。
 まさか、ミステリマガジンでそれを確認することになるとは思いもよらなかったのです。
 ウルトラマン80がようやく完結した時くらいびっくり。
 
 一方で処分される予定だった大学のSFマガジン バックナンバ200号くらいを持ち帰ったのもこのころ(そういえば大学のSF研ブログ 更新されないですな)。
 
 
 SF方面 洋書探求はここで一旦の終了を見るのですが、しばらくたってマーヴルクロスの刊行が始まり、そこにあった堺三保氏の原稿をもとにマイルハイコミックスからカタログを取り寄せたりするようになりました。
 インターネット時代は黎明期であったと思いますが、ここからアメコミを海外から取り寄せてみたりするようになったのは、また 別の話なのです。
 

楽園の日々

 出版当時のSFマガジンで、翻訳がひどい と書かれていた記憶があります。
 なおってますか?
 
 

 初期の雑誌についてのアイザックの思い出は楽しい読み物であり、私の記憶と密接に対応している。だが、一つ大きな違いがあって、それについては羨望を禁じ得ないのだ。
 彼はウールワースに出没したり、ときにはバックナンバーに追いつくのに何年か待ったりする必要がなかった。それらは、印刷されるやいなや、父親のキャンディーストアの棚に乗っていたのだ。
 アイザック−−自分がいかに幸運だったか、わかってるのかい?

 

ローカス

 そういえば、広島のSF大会へ行ったとき。
 ジャパニーズホラーのパネルだったと記憶していますが・・・
 たまたま、となりに立っていた親切なSF解説の人が、ローカスをくれたのです。
「これに、購読の仕方も書いてあるよ」
 
 結局、定期購読に踏み切らなかったそのひとは、多分、申し訳なくは思ってます。
 友達が言ってました。